最近のアート鑑賞ログ:2022年9月

Bonjour!ようやく夏も終わりですね。夏のバレエ鑑賞に引き続き、色々なアート体験を出来た月だったので少しまとめておこうと思います。

今までは一つ一つの展示会毎、公演ごとに感想を作っていましたが、やりたいことも観たいことも多すぎるせいかなかなかアウトプットに時間が取れずついインプットに時間を費やしてしまいます。

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アウトプットの大切さみたいなものは、ちょうど一年くらい前に読んだ本にえらく感動して以来すっかり忘れていましたが、本の中で「インプットの時に出来るだけ生の情報を直接受け取ること」を意識せよと書かれていて、「ああだからこの一年こういう生き方をしてたんだっけ」と思い出しました。


①【Eye water BY 橋爪悠也】表参道

表参道のスパイラルで行われた橋爪悠也さんの「涙を流す子」たちの展示会。いつもながら無料でたくさんの作品を惜しみなく見せてくれるスパイラルに感謝です。

鑑賞前にTwitterで感想や説明などを見てから伺ったのですが「こんな人をアーティストと呼ぶな」「トレースアーティスト」と結構な言われ方。問題になっているという事実を知ってから観に行くという不思議な体験でした。

正直作品はどれも素晴らしく、確かに家に飾りたい。個々と言うよりも全部が集合したときのテーマ性みたいなものは面白いなと思いました。

オリジナル作品は「アウラ」 をもつとしたヴァルター・ベンヤミンの言説。何故オリジナルでなければいけないのか?他の人と同じではいけないのか?とその真逆を語ったアンディーウォーホル。『複製技術時代の芸術』ではそのようなベンヤミンの言説を解説しています。


②【LE MONDE D’HERMÈS KIOSK】丸の内

夏も終わりかけだというのに真夏日のように晴れ、青空とエルメスのオレンジの対比が眩しかったイベント。

一流メゾンの作品作りのこだわりはもはやアートの域だと思っていて、今回のイベントでも2022年のテーマについて顧客に共有する姿勢や方法は本当にかっこいいなと思いました。

キオスクにいるお兄さんからパンフレットとエコバッグを頂く会。そのセットにパリというよりもニューヨークを思い出しました。妹とニューヨーク市立図書館近くの公園で、よく似たキオスクからバブカを買ったのが昨日のようです。

エルメスの2022年のテーマは「もっと軽やかに」。早く軽やかに大好きなアメリカに行きたいな。


③【à mains levées シャネルを紡ぐ手】銀座

毎回展示会を楽しみにしている銀座・シャネルのネクサスホール。今回はシャネルの職人の手にフォーカスした、何とも上品で、おしゃれで、粋な展示会でした。

フランスの職人に対する意識の高さとか、彼らを大切にする美学、素直にかっこいいなあ!と感嘆した写真たち。糸を操りやすいから、ビーズを取り分けやすいから爪を伸ばす、という刺繍とジュエリー職人のネイルとアクセサリー使いのおしゃれさたるや我々日本人が望むパリジェンヌの姿そのものでした。

また、日本の「職人芸」というとどうしてもおじいさんの手、みたいな老人、男性のイメージを抱きやすいのですが、その真逆だったこと、業界の新陳代謝が良さそうなことに同時に驚きました。

ちなみに過去のネクサスホールの展示は下記のようなものでした:


④【Solo exibition : The elephant in the room BY MAYUMI YAMASE】代官山

最近インスタグラムにて様々な「アート鑑賞」系の方々をフォローし始めました。美術館以外にも、思った以上に東京にはたくさんのギャラリーや企画展がある!行ってみたいところがどんどん増えて、幸せな混乱です。

今回は代官山「Lurf MUSEUM」にて開催されていた、山瀬まゆみさんの個展を鑑賞しに行きました。”THE ELEPHANT IN THE ROOM”とは「見て見ぬふり」「気まずい話題」「触れてはいけない話題」という意味の慣用詩。

”自分でも意識をしていないうちに生み出している“空気”と違った色を持った他者の“空気”同士が触れ合って生まれる「目に見えないけどそこに確かに存在する」新しい空間が表現”されていたよう。

見ているうちに「おだやかな色合いの内臓っぽいな」と思ったのですが、たしかに内臓こそ、そんな「目に見えないけどそこに確かに存在する」存在だよなあと妙に納得してしまいました。

全く同じ表現を金沢の美術館で観たことを思い出しました。「この世の中における実在するが空虚なもの、あるいは不確かだが確かにあるものの存在を、その内容物の提示で観客に意識させる。」あの展示、表現は違えど意味することは全く同じ。驚くと同時に当時が懐かしくて、自分のその頃の記憶こそもう「見て見ぬふり」をしなくてはならないということに少し心が痛みます。

Nana jessica(@udoneveryday) • Instagram写真と動画

⑤【ギャラリー:ART is… 】代官山

代官山の散歩中に訪れた、素晴らしいギャラリーです。とてもウェルカムなスタッフさんたちに迎えられ沢山のアート談義をして頂き、本当に勉強になった訪問でした。

ギャラリーオーナーでありスタイリストのふくしまアヤさん、アーティスティック・ディレクターのミッキーさん、かっこよすぎるお二人とオシャレすぎる内装。思いのこもったアート作品の数々。

特に印象に残ったのは、ブラジル先住民族によって作られるオブジェ。ブラジル先住民族を取り巻くアマゾンの熱帯雨林を中心にした自然保護活動をされていらっしゃるお方からどのようにその信頼を勝ち得たか、いかにそれが大事なものなのか。今まで自分の見ていた世界とは全く異なる世界に目を向けさせて下さりました。

また来月はスタイリストさんらによる私物のフリーマーケットが開かれるそう。早速予約してきたので、今から楽しみです。


以上、この夏(9月)のアートログでした。思いのほか多く訪れたことに驚きましたし、それをちょっと忘れかけていた自分にも驚きました。

ちょうどミラノファッションウィークも始まり、あまりに素晴らしいメゾンの洋服の数々に圧倒されています。現在の情報が溢れる、より得やすくなったという素晴らしい世の中においてそれを享受できる事がとても幸せです。

しかしながらその中で果たして自分自身のアイディアとかオリジナリティはどうやって保持していけるのだろうとショーペンハウアーさながらに心配になる自分もいます。


【引用・参考】

*アーティスト・山瀬まゆみの新作展『The elephant in the room』を2022年9月16日(金)よりLurf MUSEUM(ルーフミュージアム)2Fで開催、初の作品集発行も決定。|株式会社ルーフのプレスリリース (prtimes.jp)


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