師走以上に駆け抜けて、文字通り一瞬で終わった一月でした。生き急ぐという言葉がありますが、どんなに急いでもやりたいこともやることも多く溢れて毎日焦るばかりです。今月は祝日も多かったので、会社と学校の合間を縫ってバレエ鑑賞、美術館散策をする時間を作ることが出来ました。
昨月分の鑑賞ログは下記通り。
①1/9 K-BALLET Opto『プラスチック』


2023年最初の舞台観賞は、K-BALLET Opto『プラスチック』へ。年明けに相応しい圧巻の舞台、あっという間の2時間でした。
目的はジュリアンマッケイだったのですが、Kバレエの個々の肉体の強靭さ、美しさとその層の厚さったら!バレエが「舞台芸術」であると改めて思い知らされました。
Kの「いい意味でチャラい」圧倒的な陽キャ感。キラキラ光るダンサーたちの個性の競演。Kバレエでコンテンポラリーを観るのは始めてだったので、こんなにすごいのか!と純粋に感動しました。この演目をこんなにかっこよく踊りこなせるのって、世界広しといえどもここしかないのかもと思ったり。
麗しいジュリ様は凄まじいオーラ、でも押し付けがましくない、一つ一つの所作に滲むプライドと気品に涙が出そうでした。「美しい」ってこういうことなんだろうなと本能で感じさせてくれる輝き。ペットボトルのもやしもんみたいになってもかっこいいなんて、、、意味が分からないです。二部は原作三島だったのですが、彼がジュリアンの舞を観たらどう表現したのだろうかとか考えたら本当に胸アツでした。(個人的には豊穣の海の清顕そのものじゃないかと思っています。)
印象的だったのは堀内さん。SNS上で彼の存在は知っていたのですが、始めて生の舞台を拝見して目が吸い込まれるようでした。芯のある色気、均等のとれた美しい肉体と、強靭ながら流動的な動作。オフバランスでの「妖艶」さ。世が世なら皇族とかやっていそうな踊り方でした。是非クラシックも観なくては!
②1/14 アーティゾン美術館『パリオペラ座展』


2回目。実際、展示の幅も広く量も多いのでもう一度行けて良かったです。19世紀のスターダンサーである、マリータリオーニの美術品の量の多さにいかに彼女が人気だったのかが分かりました。
19世紀のフランスではバレエはある種の売春の場、若い女の子を探しにくるおじさん(パトロン)の場になってしまったこと自体は非常に残念に思いますが、それを上手いこと表す絵画が沢山残っていたことに少し笑ってしまいました。あの美の塊のような場所にいる、穢れて堕落した自国民を描く画家の皮肉ったら。さすがおフランス。
それから私はバレエリュスの時代が大好きなので、その展示も多かったことが嬉しかったです。ダンサー、作曲家、衣裳デザイナー、舞台美術家、演出などが現代でも高い評価を受けているバレエリュス軍団ですが、今回の総合芸術の神殿としてのオペラ座をまさに表していると思うのでそういう意味でも相応しいのかなと思いました。ロシア芸術とパリの感性、東洋趣味をミックスさせた衣装や音楽は今も新鮮です。
③1/21 東京都美術館MOT『クリスチャン・ディオール 夢のクチュリエ』











まさに夢を見ているよう。洋服のディテールは勿論のこと、展示の壁にもディスプレイにもメゾンの意地と気合いが感じられる大満足の展示会でした。
あらゆるSNSで興奮冷めやらぬハイな状態で投稿したので、周りにウザがられてはいるのですが、そんなことどうでもいいくらいの圧巻の展示に感動しました。
無知で勝手ながら、私は今までディオールにあまり印象を持っていませんでした。ようやくコルセットがないことが当たり前になり、女性も選択肢として外で働けるようになった当時の時代に逆行するようにウエストを絞って裾をまた長く戻したディオールのニュールック。美しさは感じつつもマザコンの懐古趣味者だろうとムッシューディオールを少し穿った目で見ていました(ごめんなさい)
そんな無知の知もなんのその、今回のオートクチュールを見てそんな考えも一変。世代と時代を超えて普遍的な美しさを感じる洋服というアートを作ったことにただただ感動しています。美への追求は勿論のこと、展示一つにしてもとんでもないこだわりを感じ、まさに美と資本主義のタコ殴り状態。メゾンの意地とこだわりに圧倒され、暫く食事も出来なかったほどです。
自分でも驚きですが、大好きだったのはラフシモンズ。
思想的には完全にマリアキウリをリスペスト(ラブ)しているので、これからも彼女のコレクションが楽しみです。
学校で先生方はド派手なガリアーノ、繊細なサンローランをかなり褒めていらっしゃいました。正直私はまだ分かっていないので、それについてはもう少し学びたいですね。
★所感
昨年末でU25制度が終わり落ち込んでいたものの、既に2月には上野水香公演(11日)、オペラ(15日)の予定が入り、4月の先輩が出るジゼルのチケットもゲットし、7月のロイヤルバレエのチケットも無意識に購入していました。
先日観ていたラフシモンズのディオール・オートクチュール作成のドキュメンタリー映画で「毎日美術館に行っている」と言って、ポンピドゥーセンターでリヒター(多分)を見るシーンがあるのですが、そこがとても好きで、自分の美術館マニアっぷりとか、そういうものも変じゃないのだと思って少しポジティブな気持ちになりました(功績を残していない私がそんなことを言うのはおこがましいですが…)
今は母からクリスマスに貰った原田マハの『風神雷神』を読んでいるのですが、話の展開に文句を言いつつも、俵屋宗達の描く絵画や、狩野派、安土桃山時代のアートが無性に見たくなっています。
来月からは仕事も終わり、暫くファッションにフォーカス出来るようになるので、毎日を大事に使って自分自身でもアートを沢山作っていきたいなと思っています。
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- 専門学校日記day31:パーソナルカラーを用いたデザインとマテリアル
- 専門学校日記day30:パーソナルカラーとマテリアル(プリント)
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- 1月読書まとめ
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