「不機嫌という病を治すにはまず、自分の安全領域から外に飛び出すことだ。そうすれば、すべてをコントロールしなくても日々がうまく進んでいくと気づくこともある。」
ベール・アンデション『旅の効用』
週末?家族で軽井沢さ
骨川スネ夫(『どらえもん』)
「旅」「息抜き」「自然」の効用は古くからストレス解消の最も具体的な例として言い伝えられてきました。コロナ禍では「人に会う」というストレスから解放されたのも束の間に今度は「孤独」との戦いとなりました。フランス語ではロックダウンのことを「Confinement(コンフィヌモン)」と言い、それはそのまま幽閉、制限という意味です。
本当に長かったようであっという間だったこの2年間。思えばコロナが始まったのは在学中で、これまでの間に卒業・就職・退職・転職とかなり大きなライフスタイルの変化がありました。逆にいえば変化せざるを得ない中で生活をしていたのでそこまで辛く感じなかったのかもしれません。
さて、そんなコロナ、緊急事態宣言もようやく終わり、国内旅行もかなり活発になってきたのを肌で感じています。先日両親と訪れた軽井沢も大賑わいでした。散歩、美食、温泉、読書を満喫しましたので今回はそのまとめです。
美味礼讃
『美味礼賛』という著作をご存知ですか?1825年に出版されたブリア=サヴァランの代表作で、食を土台に哲学的な考察を軽快に描く随筆です。フランスには美食学を意味するガストロノミー(gastronomie)というものがあり、これは文化と料理の関係を考察する、というもの。本作はその先駆けと言えるでしょう。以前祖父から借りて旧訳・新訳共に読んでいたのですが、自称文学少女の私はこの言葉、この学問が大好きで、この本は私にとって「好きな本トップ10」に入るものでもあります。
自宅や地元で美味しい食事をするのは幸せですが、外で食べる美味しい食事にはまた別の魅力がありますよね。今回は軽井沢という日本有数の避暑地、バカンス地で食べた美味しい食事を礼賛したいと思います。
つるとんたん “UDON NOODLE Brasserie KARUIZAWA JAPAN“ 食べる時にコップを上げるハーブサラダ、爽やかで美味しかったです。 父の誕生日プレゼント”Bread and butter”です。結構濃厚な白ワイン。 寒かったので夜ご飯はルームサービス。楽しかったです。 朝はゆっくりサワムラのベーカリーで。 ランチ。右側はチーズフォンジュステーキ!
美しく呪われた人たち
この旅の友は読みかけていたスコット・f・フィッツジェラルドの『美しく呪われた人たち』です。あの『グレート・ギャッツビー』とデビュー作との間に書かれた500頁ほどの作品で、1922年に出版されたものですが、邦訳は2019年とかなりワケありなもの。感想については私の読書用インスタグラムから以下のとおり:
途中で「ギャッツビーに妙に似てるな」と思って作者を見たら案の定フィッツジェラルド。私は本を読むと色が思い浮かぶのですが、彼の本はいつも青く錆びた金色。狂乱のジャズエイジ、trust fund baby、青春と絶望、破滅…喜劇と悲劇の絶妙さがなんともいえない美しさを醸し出していてとても好きな作品だと読み初めてすぐに感じました。もちろんゼルダをモデルにしているであろうヒロインにも!なんとこちら大正11年に出版され、訳されたのは令和になってからだとか。むしろなぜ今なのか驚きです。
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ホテル内だけでは飽き足らず、帰路の渋滞中でも読みふけった本作。軽薄過ぎるという評価もネット上ではあるようですがその虚栄こそがジャズエイジ。軽井沢の優雅な休暇にうってつけの一冊でした。
旧軽井沢で宿泊
今回の素敵なホテルです!以前から父のハーベストクラブの各地に家族で泊まっていましたが、今回は旧軽井にある素敵なホテルに宿泊しました。なんと当日は結婚式も!特に小さいお子さんがいる花嫁さんが本当に美しくて、秋の軽井沢での結婚式もシックで素敵だな思いました。
いい意味で母と一緒に驚いたのはお部屋の作りです。二階建て構造になっており、多くて6人が泊まれるような面白い造り!1階にはベッドとソファ、テレビ、2階には畳の和室、お風呂、給湯関係。私の実家のデザインは階と階の境界線をまたぐような造りなのでむしろ少し似ているのですが、なかなかホテルではないデザインですよね。新鮮でとても気に入りました。
寒さの中で散歩
到着時、気温は5度。東京出発時は20度近くあったので恐ろしい寒さです。お昼過ぎに到着し、食事、少し旧軽井沢銀座を散策しました。初めて訪れた旧軽井沢銀座、少し鎌倉の通りとニースの旧市街を思い出しました。そのどちらも夏の思い出なので寒い中というのは少し新鮮です。
何故ミッフィーが軽井沢に?という疑問は置いておき、大賑わいだったのはミッフィーキッチン。可愛いデニッシュは売切れでしたが、姉妹おそろいのお箸をゲットしました。妹の帰国が楽しみです。
父が他のものを見ている間、母と私はおせんべい屋へ。正直食べ歩きグルメはあまり好きではないのですが、こういうときは食べ歩きがとても魅力的に感じます。
翌朝は早起きしてジョギング、温泉へ。ものすごく寒くて凍えそうですが、綺麗な景色に癒されました。ちょうど紅葉が始まる時期だったのもあり、木々の色合いが豊かで朝方の薄まぶしい時間に綺麗なコントラストでした。
ただあまりの寒さに案の定風邪をひき、帰宅してから病院でニンニク注射を二日くらい打って回復しました。
車の中から撮った写真です。終日天気がよく、まさにお出かけ日和。日焼け止めクリームを持ってきてよかったです。
今回の旅行はここまでです。
正直言って、期待以上の素晴らしい場所でした。軽井沢といえば避暑地で有名な別荘地ですが、秋もまた紅葉や温泉が魅力的な素敵な場所だと知りました。私がいつも好き好んで訪れる、いわゆる大都市・都会とは異なり、のんびりすることが目的の旅行というのもたまにはいいものですね。
旅行の予定としては、年末に今度は友人と京都に行くつもりです。今回とは打って変わってアクティブな旅にはなりますが、それもまたとても楽しみです。
では切り替えて、日々の仕事を頑張りましょう!Au revoir!
今回の記事の中で触れた本たちです、ご参考までにどうぞ。
- 専門学校日記day32:企画・品質表示
- 専門学校日記day31:パーソナルカラーを用いたデザインとマテリアル
- 専門学校日記day30:パーソナルカラーとマテリアル(プリント)
- 専門学校日記day29:テキスタイルとカラー
- 1月読書まとめ
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