今年の香水4選:Dior/barbally/shiro/SERGE LUTENS

フランス第三共和政を代表する知性、と評されるポール・ヴァレリー。詩人から批評家と活躍した彼のその活動は、詩や文学のほか、音楽をはじめとした多彩な芸術分野、歴史、哲学、数学など様々な領域に渡っており、生涯に渡って知の巨人に相応しい活動振りで、その独特の視点から数々の名言を残しています。

香水をつけない女に未来はない

今ではココ・シャネルの言葉として用いられることが多いですが、もとは彼の言葉でそれを彼女が気に入って使っていたのだとか。香りにまで気を遣え、といういかにも完璧主義者的な彼女の言葉なんですけれども、それってかなり難しいのではと思います。良いにおいの香水を振りかけるだけならまだ簡単なんですけど、体臭のケアとか自分との相性とかTPOとか、はたまた気候とか…そういうことを考えると香水選びはかなり難航します。

まあそんな中、さすがに今から買うこともないかなと思いますし、今年手に入れて、使っていた香水4選をまとめておこうと思います。


DIOR:Miss dior eau de toillet

買った順で一つ目のディオールです。旅行先でもない限り、大抵こういうものを買う際にはよく考えるんですけれどこれはストーリー性に惹かれてあまりよく考えずに買って失敗したものです。
購入したのは結構精神的に辛い時期で、やっぱりそういう時の衝動買いはよくないなと思いました。


ミスディオールの「オードトワレ」、王道フローラルです。
ミドルノートと言われていますが、一番強く感じた香りははすずらんでした。すずらんは愛や成功など良い意味がたくさんある花ですが、それに簡単にあやかろうとした私が悪かった。
夜まで残るかなり強めの香水で、鼻をつく女々しさと取り繕った自分にうんざり。この香水自体は中学生の頃に初めて人に貰った時から知っていて、当時はものすごく大人に感じたのですが大人になってみると甘ったるすぎる。夢を見れなくなったからでしょうか…


barbally:hero

色んな意味でバーバリーを変えた チーフ・クリエイティブ・オフィサーのリカルド・ティッシ。彼がバーバリーで初めて手掛けるフレグランスが今作「ヒーロー」です。大変分かりやすいメンズ香水。

私はウッドとブラックペッパーの入った香水がとても好きで、学生時代はアバクロのメンズ用を愛用していたのですが、今回はそれのまさにヨーロッパ・バージョン。体を露出するよりもむしろ仕立てのいいコートを着ていた方がイメージに相応しいと言えるでしょう。(広告はアダムドライバーが思いっきり脱いでいますけれども…)


shiro:White Lilly

プレゼントでいただいたものです。ひどい経営陣と大変恐縮なブランディング変更もなんなのその、日本の若者に推しも押されぬ天下のSHIROです。
おそらくSHIROを自分で買う方はほぼいなく、ギフト需要が強い商品と言えるでしょう。女性に圧倒的支持を得ていたデザインを一新し、メンズも持ちやすい・買いやすい・プレゼントに贈りやすくしたことが勝点かと思われます。

そんな運営がクセのあるSHIROですが、香りは全てクセがなく、むしろピュアさが引き立つ王道のいい匂い。ヨーロッパ、アメリカ大陸等ではパンチが弱いですが、清潔さが何よりの美徳である我々アジア人にピッタリの商品たちだと思います。

今回は「ホワイトリリー」という香りのヘアオイル・ミストを友人から誕生日に戴きました。ヘアケア系のいい香りって、不意に訪れる清潔さというか、「あれ髪いい匂い!」と男女問わず言われるものなので結構侮れないですよね。私は髪を切ったのでシャンプー後にまとまりにくく、特に今ヘアオイルが必須ですので本当にピッタリのプレゼントでした!ジムの際の必須グッズです。


SERGE LUTENS:la fille de berlin

最後、4点目は仲良くしているフランスファッション界のCEOが日本に帰ってきたので、お土産で戴きました。「セルジュルタン」、香水好きな人の中で知らない人はいないのではないでしょうか。ディオールのメイクライン開発ディレクター、資生堂のビジュアルアイデンティティの創造とグローバルイメージ展開の責任者と、美の世界において活躍を続ける彼のラインです。

この商品名は「ベルリンの少女:LA FILLE DE BERLIN」驚くのは血のように赤い香水本体の色合いと、ウッド系かつスパイシーなローズの上品な香り。媚びない強さを感じさせる、寒い冬に纏いたい重めの香水です。私はこの圧倒的な香りの存在感に少女というよりも大人の女性を感じました。

色々調べていくと「A Woman in Berlin」という映画にもなった手記にたどりつきました。独ソ戦下、占拠されたベルリンで生き延びる為に、汚いロシア兵に体を差し出さずをえなかった恐ろしい世界。友達のおばあちゃんが笑って話していたと言っていたけど、調べてみるととても笑いごとには出来ないような…ウィキペディアと少量のサイトから得た情報だけではありますが、「強い女」の一言では済まされない残酷さと暗さの同居にとても驚きました。

(上記、「A Woman in Berlin」について日本語で検索すると、現在の慰安婦像の記事しか出てこないので、気になる方は下記英語ウィキペディアから情報を得ることをお勧めします)

https://en.wikipedia.org/wiki/A_Woman_in_Berlin


4点、今年の香水はここまでです!

私はかなり自分の汗と臭いにコンプレックスがあって結構強迫観念になっていて、ボディーシートと制汗剤との組みあわせとか、そういうことをよく考えるようになりました…。夏前には脇にボトックスを打ったので汗が止まりそこまで気にならなかったのですが、最近効果が切れてきてまた打たないといけないなと思っている次第です。

運動をして食事制限をすれば臭いも少しよくなるかとは思い色々試してきましたが、努力してどうにかなることと、そうではないこともあるようです。これからは制汗剤と汗拭きシートをこまめに使い、そのうえで楽しく香水と共存していきたいと思います。

ではまた、Au revoir!


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